カ行／利き手のテスト

「利き手」判定テストについて

あなたの利き手を客観的にはかってみれば……

　「利き手」はどう判定すればいいのだろう？――この素朴な疑問、とても大事なことでありながら、判定方法は調査者によってまちまちであることが多いのはご存じですか。
　「拍手するとき上にくるほうの手はどちらですか」「あなたの利き手はどちらですか」などとたずねる単純な方法があれば、数十もの項目を設定して質問用紙を作成するといった方法もあります。けれども、 小学校などで「利き手」判定テストが義務づけられているわけではありません。そのため、公共機関や団体が認定した判定テストもありませんが、これまで標準化をめざして作成された「利き手」判定テストは、いくつか存在します。
　そのなかから、八田武志氏と中塚善次郎氏が作成した［Ｎ．Ｈ．「利き手」テスト］と、近年標準化されつつあるというチャップマン夫妻が作成した［チャップマン利き手テスト］をご紹介しましょう。

◆Ｎ．Ｈ．「利き手」テスト（八田武志・中塚善次郎作成）

　このテストは、イギリスのオールドフィールドが作成した有名な［エジンバラ利き手テスト］を参考にして、日本の文化背景を考慮し１９７５年に作られました。
　特筆すべき点は、オールドフィールドのテストには一項目としてあった「文字書き」は削除されていることや「箸をもつほうの手」といった項目もない点があげられます。
　まず、次の質問（10項目）に答えてみましょう。

判定基準――各項目について、左手にはマイナス１点、右手にはプラス１点、どちらでもないばあいには０点をそれぞれ配点します。10項目の合計がマイナス４点以下は「左利き」、プラス８点以上は「右利き」、それ以外は「両手利き」とします。 　　　　　　　　　　　

◆チャップマン利き手テスト（チャップマン夫妻作成）

　１９８７年に作成され、「利き手」テストとしては新しい部類にはいりますが、ここ最近標準化されつつあるそうです。 まず、次の質問（13項目）に答えてみましょう―― どちらの手を使いますか？（左手／右手／両方）

　判定基準――各項目について、右手には１点、両手には２点、左手には３点を配点します。その合計が13点から17点を「右利き」、33点から39点を「左利き」、それ以外を「両手利き」とします。　

　 以上、学術界で使われる「利き手」判定テストを、ごく一部でしたが参考までにご紹介しました。試してみた結果 、あなたの「利き手」はどちらだったでしょうか？　その結果や思ったことなどメールでいただければ幸いです。